健康で滋味のある娯楽を!ぬか漬けワークショップを開催しました。


こんにちは、夫のほうです。



いきなりですが、「二十四節気(にじゅうしせっき)」ってごぞんじですか?


昔の人は、1年を24等分して、それぞれにの区切りに名前をつけていました。それが二十四節気。「立春」とか「秋分」とかも実はそのひとつです。


その二十四節気では、今年の3月5日は「啓蟄(けいちつ)」という日にあたります。


啓蟄とは、「大地があたたまり、冬眠をしていた虫が出てくる頃」という意味です。最近暖かい日が増え、「ようやく春きたわー」と思っている人も多いでしょう。どうやら昔の人もおんなじことを思ってたようですよ。嬉しいですね。


ちなみに我が家のなつめ(猫)とやさぶろう(猫)も、リビングでだらしなく身体を伸ばし「ようやく春きたわーむにゃむにゃ」とおっしゃっています(我が家では猫がヒエラルキーの頂点にいるため尊敬語を使っています)。




開催しました


さて、そんな3月5日。我々も冬ごもりを終え、もぞもぞと布団から這い出て、ぬか漬けワークショップを開催しました。


昨今にわかに注目を浴びているぬか漬けですが、

「興味はあるけど、毎日混ぜなきゃいけなくて大変なんでしょ?」

「ちょっと放置したらすぐに腐っちゃうんでしょ?」

「私たち忙しい現代人には無理だわ」

巷ではそんな声が聞こえてきます。


でも、実は、あるポイントをおさえるだけで、ぬか漬けはめちゃくちゃ簡単になります。


ぬか漬けの仕組みは、まんま「微生物(菌)の発酵」です。だから、菌のことを知る。これだけでぬか漬けが簡単なものになります。毎日混ぜる必要もないし、ダメにすることもない。


「菌を制するものは、ぬか漬けを制す」です。




菌を知る


というわけで、まずはみっちり菌について学んでいただきました。



真剣な空気が立ちこめています。春ですね。


この時間はいつも「退屈じゃないかなー」と心配になるのですが、皆さん集中して聞いてくれました。菌の持つ魅力が人を惹きつけるだろうと思っています。菌、魅力的ですよね。




ぬか床を作る


ひととおり知識をつけた後は、お待ちかね。オリジナルぬか床を作成します。



米ぬかに塩水を足してこねる、こねる。適度な固さを目指します。


初めはおそるおそるやっていましたが、徐々に熱がこもり、最終的には全員スタンドアップしてました。




味を創る


適度な固さのぬか床ができたら、味付けに入ります。


数ある材料を組み合わせて、自分好みの味へ近づけていく作業です。個人的にこの工程が大好き。


ぬか漬けの面白いところは、「作り手が変われば味が変わる」ということ。その人の好みや管理方法で、まるで違う味になります。


ぬか床に入れる材料は自由。昆布やかつおでしっかり土台を作ってもいいし、山椒やにんにくで尖らせてもいい。変化球投手を目指すなら、カレー粉を入れるなんてのもあり。


ぬか床作りは、真っ白いキャンバスに自由に絵を描くようなものです。今かっこいいこと言ったつもりです。


今回もそれぞれの個性がしっかり具現化されていて、皆さん満足そうでした。




食べる


ぬか床が出来たら、最後にトラブル対処法などを説明。その後、みんなでランチを食べました。


「せっかく参加してくれたからには、ちょっとでもぬか漬けの奥深さに触れていただきたい」というアツい気持ちを込め、大量の変わり種ぬか漬けを用意。さらにはぬかを使った魚料理やクッキーも。


みなさん「うまいねえ」「うまいねえ」と言いながら食べてくれました。ありがたいねえ。


ぬか漬けというときゅうりや大根を思い浮かべる人が多いですが、実は他にもいろんな食べ物でぬか漬けを楽しめます。いつも口に入れている物が発酵によって全く違う顔を見せるのも、ぬか漬けの醍醐味。


今回のベストヒットはアボカドでした。酒にもご飯にも合う深みとバランス感~!



お腹いっぱいになったところで、ワークショップはこれにて終了。楽しんでくれたのであれば嬉しい。ぬか床がいい感じに発酵したら、ぬか交換会をやりたいものです。




買えばいい?


こんなことを言うとあれですが、ぶっちゃけぬか漬けを楽しむだけなら市販のぬか床でも充分です。ぬか漬け職人が丹精を込めて作り上げたぬか床は、正直嫉妬するほどうまいです。


じゃあなんで、わざわざワークショップなんぞ開いてまでぬか床作りを勧めるのか。理由をあげだすとキリがないのですが、強いて言うならば、やっぱりこれ。


「モノをつくるって面白い」それから「学ぶって面白い」ってこと。


僕らが産まれたこの時代は、モノがあるのが当たり前。だから、僕らは思った以上に「完成品しか見たことがない」です。「ぬか漬けは知ってるけど、米ぬかは見たことない」とか、「コーヒーは好きだけど、生の豆がどうやってコーヒーになるかは知らない」とか、当てはまる人多いでしょ?


完成品しか見てないと、モノづくりがとても難しいように感じます。でも実は、自分でつくれるモノは想像以上に多い。それに、モノづくりは想像以上に面白い。


だから、モノづくりをやってみてほしい。ワークショップを通してモノづくりの楽しさに触れてみてみてほしいです。


自分でつくれるモノが増えたら、趣味は増えるし、家計は浮くし、いいことづくめ。しかもさらに、知識が増えます。


モノをつくる過程では、「これってどうやって出来てるんだろう」とか、「こうするにはどうすればいいんだろう」とか、考える機会がたくさんあります。完成品を買っていた時には気にもしなかった疑問が次々と湧いてくる。そのたびに自分の知識が増えていきます。


「子どもの頃、学校の授業が好きだった」こんな人はまあ珍しいと思いますが、大人になって学ぶというのは、子どもの頃のそれとはまた全然違った趣があります。ぜひ「学ぶこと、知ることの面白さ」に触れてほしいです。




最後に


発酵が進む過程で日に日に違う表情を見せてくるぬか床。そこから菌の状態を想像し、菌が活動しやすいようにうまく環境をコントロールする。そしてそのぬか床は、他の誰の物とも違う味を醸し出していく。


これ、地味にぐっときませんか?こんな風に長ーく過程を楽しめる、健康で滋味のある娯楽って、なかなかないんじゃないかと思っています。本当に、多くの人にこの面白さを感じてほしい!と心から思います。




そんなわけで、不定期でワークショップやってます。興味のある方はお気軽にお問い合わせくださいねー。良いぬか漬けライフを保証します。




ぬか漬けワークショップのご案内


<日時>不定期

※希望者と調整して決めます。


<場所>荻窪の我が家

※出張も可。


<人数>2~4人


<料金>3,000円/人

※4人の場合は2,500円/人に割引。


<申込>

当サイト内のコンタクトからか、または直接ご連絡ください。

メールの場合は、bsikpr3@gmail.com(近藤)まで。

もちろんLINEやFacebookでも、何でもいいですよ。


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